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2011年3月31日 (木)

日本は勝てる戦争になぜ負けたのか 新野哲也著

 アマゾン等では高い評価を得ているが、中身は火星人が地球を侵略するとSFではなく、まじめに言うレベルの本である。

 書店で帯に引かれて購入したが、読んでみて余りにも変なので著者略歴を見ると1945年生まれの文化系大卒者のためか、中身がよど号ハイジャック犯や東大紛争参加者レベルの書籍である。

 この書籍を読む位ならば別宮氏や兵頭氏の著作を読むべきであろう。

1、著者はインド洋から中東へ行くべきで対米戦争の開戦は避けるように書いているが、中東へ行くにはアメリカが信託統治しているフィリッピンを攻略しなければ著者のいうプランは実現できない。

そもそも、軍令部やアメリカが考えていた日米戦争は日本のフィリッピン攻撃から始まると想定されていた。

著者のプランを実現するためにはフィリッピンを地球から消滅しなければ成立しない作戦である。

  これはガダルカナルやインパールを立案した辻や牟田口同様に存在する山を平地に変えて作戦プランを立てているのと変わらない。

2、P182に寺内元帥が統帥派であるが如き書き方をしているが、寺内は長州閥であり、東条等統帥派は反長州閥がスタートである。

特に東条は寺内を親の仇と考えており、寺内を首相に推す一派を攻撃し、寺内首相誕生を阻止した。

このレベルはこの時代の一般常識レベルである。

3、チャーチルがレパルスを派遣したことを疑問を抱いているが、真珠湾攻撃により航空機が戦艦を沈めるという事例が出るまでは世界は大艦巨砲主義の時代であり、現在の核兵器の様な存在の兵器である。チャーチルがレパルスを派遣することは当時の知識としては妥当な策である。

未来の知識で当時の人々を断罪する人は歴史を語るべきではない。

4、ハルノートに関してルーズベルトの非戦公約を上げているが、現在の官政権に対して

政治学者やジャーナリストが公約を破ることは問題ないと発言する戦後民主主義国家である日本なのにその半世紀以上昔に非戦公約を持ち出すのは無意味である。

TBSが北野武氏に東条英機を演じさせた開戦前のドラマにおいても解説をしていた鳥越氏はルーズベルトの公約に関して論じていない。

現在の新聞社やテレビ局の認識においても公約破りは問題ないと思考しているので当時の日本政府には遥かに不可能な課題である。

以上の点を思考すると、帯の文章は著者にこそ相応しい文章であると言える。

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